【アメリカ】 新人マネージャー板ばさみオフィス日記 【就職】 -11ページ目
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明日は我が身

アメ白人男、30代半ば、独身。
これまで2年間、彼の率いるいくつものプログラムに配属されてきた私。
で、つい最近始まった私のプログラムのひとつに・・・彼が配属されてきた。

そう、彼は降格したんです。

いいヤツなんだけど、3歩歩くと忘れちゃう、っていうニワトリ人間。
降格の理由はわからないけど・・・ま、納得はいくわ。

ちなみに降格は珍しくもない。
年功序列もないし、ダメなら下がる、よければ上がる(空きがあればの話だけど)。
なんともシンプル。

・・・とは言っても今日のプログラムミーティングはつらかったわ。
彼の目を見て話せない自分。(涙)

(以下訳)「~~やってほしい・・・ん・・・だけど・・・どう思・・・う?

「どう思う?」っていうか、しっかり指示出せよ、バカな私。
他のマネージャー達みたいに割り切れれば楽なんだろうけど。
そうはいかない生粋の日本人。

そこで思った。
「明 日 は 我 が 身」


登場人物紹介をするといっておきながら、今日の出来事でした。

金曜の午後@オフィス

時差があるからまだ金曜。
金曜の午後・・・生産性ゼロ。
をいをい、日本人を見習えよ、と思う。毎週。

上司⇒週末の旅行の計画の最終詰め。
同僚のSくん⇒他の子達と昼に行ったまま・・・。ま、飲んでるんだろ。
元上司のJさん⇒仕事の後奥さんとディナーにでもいくのか、電話で打ち合わせ。「もしもしハニー(はぁと)」だって。うざ。
財務のWさん⇒いつもどおりEBayに熱中。
席が近くのBくん⇒メジャーリーグのドラフト表に釘付け。(これもいつも通り)
古株のAさん⇒今日の夜一緒に出かけようと必死で電話で女友達を説得中。もうかれこれ30分以上



郷に入ったら郷に従え。
私も、定時きっかりにパソの電源が切れるように準備しときます。

部長⇒癒し系駆け込み寺

オフィス観察記を書くにしても、私の周りの人たちのことをちょっと書かなきゃダメよね・・・
と思い出したので、ちょっと登場人物紹介。


今日は部長。
40代のキレイな女性。普通の(?)アメリカ人。
小さな会社なので、社員の4分の一の面倒を見ていて、実質うちの会社のナンバー3。
端的に言うと・・・
うちの会社は彼女なしではつぶれる。(笑)

製造や営業系でもないくせに、数字でしかモノを見ないうちの会社。(涙)
そんななかで彼女はバランスの取れた、マネジメントの中でかなり貴重な存在。
直属の上司と問題があったとき、仕事上の問題、その他いろいろ。

「なんかあったら彼女の部屋に駆け込め」というのがみんなの合言葉。
やさし~く話を聞いてくれて、必ずそれなりにアクションを起こしてくれる。
部屋のドアはいつも開いてて、気軽に顔を出せるし。
キレイだし、服の趣味もいいし。(ってこれは関係ないか)


そんな彼女。最近やっと結婚しました!(寿)

「残業」の意味するもの

少なくともうちの会社では、重役でない限り「度重なる残業」イコール「仕事のできないヤツ」になってしまう。「努力家」でなくて。
つまり、特に特別な事情がない限り、皆さん定時に(もしくはその1時間後以内に)ご帰宅。
これがまたやっかいで。


一部の業種・職種で例外はあるものの、多分これがアメリカでは平均的だと思います。
正社員ならば。


要するにマネジメントは
「週40時間でこなせるだけの量の仕事を部下に渡すようにやりくりすること」
が仕事であり、部下は
「規定の仕事を規定の時間内で終わらせる能力を持っている」ものとみなされている

・・・みたいです。
当然サビ残なんていう概念もないし。(時間外手当が存在しない)


とは言ったって中間管理職としては・・・
「そんな仕事ばっか渡されたって規定時間でこなせるわけないじゃんかよ、ボケ」(→上司)
「時間が来たからってさっさと引き上げるなよ、ボケ」(→チーム)というのが本音なのですが。

やっぱり生粋の日本人としては、居残ってでもやるべきことは終わらせたい。
でもやっぱり私も定時で帰りたい。
家でやりたいことも色々あるし。
最下層だった時は遠慮なく定時ご帰宅だったんですけどね。


で、最近気づいたこと。
「規定の時間じゃ終わらないから仕事量減らして」と上司に迫るのはタブーだってこと。
「できないヤツ」と思われてしまうので。

そのかわり、結果としては同じでも「この仕事量じゃ規定時間には終わらないけど・・・もしかして残業してほしい?」という勢いで迫るといいみたい。
結局はハッタリがモノを言うんですかね、この国では。
自分が(残業をするまで)いかに努力しているか、よりも・・・

「自分って言うデキる人間が時間外労働なんて言う条件下に置かれていることによって会社が結果として受けるダメージ」(長っ)を強調するといいみたいです。






とはいっても、まだまだ私の仕事量いっぱいですけど。(笑)





板ばさみ

はじめまして。小娘と申します。

アメリカ東海岸のとある都市に住み始めて4年。
人生初めて本格的な仕事をここの会社で始めて2年ちょっと。
ひょんなきっかけから最近管理職につきました。

アメリカでも日本でもどこの企業でも同じように、地位が上がるにつれて組織の内情が見えてきて。
小娘も最近それなりにいろんな「板」に挟まれだしてきました。

とにかく。

そんな小娘の目で見るオフィスのひとコマを毎回お伝えしていく予定です。
新人プチ貧マネージャーとしての休日の出来事も含めていきますが、基本的に「とあるアメリカ企業オフィス観察記」です。

ちなみに、アメリカ在住徒然記系だとか、日米文化比較を語る系は小娘の分野ではないです。(笑)
うちのオフィスでの出来事を通して、日本企業とはまた一味違った(同じかもしれないが)
涙の板ばさみオフィスライフを笑って楽しんでいただければ・・・本望です。
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